大人の「思い込み」が子どもに影響を与える

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Stereotype Threat(ステレオタイプの脅威)

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ステレオタイプとは
固定観念、先入観、レッテルなど、、ですね。

例えば、
・女子よりも男子の方が数学が得意
・男子よりも女子の方が国語が得意
・A型は几帳面
・家業を継ぐのは長男の役割

など色々なステレオタイプがあります。
当たり前ですが上記のことは、
当てはまる場合もあれば、そうでない場合もある。
勝手なレッテル貼りだということです。

では、ステレオタイプの脅威とは何か?

ネガティブなステレオタイプを意識すると、
仕事や勉強の成果などにネガティブな影響が出る
という現象です。
(心理学の研究も盛んに行われています。)

本当は数学の能力が
優れているにも関わらず、何かのきっかけで
「自分は数学が苦手だ。」というネガティブな
思い込みを持ったとします。

その思い込みを持ったまま数学のテストを
受けると、本当にネガティブな結果を
引き起こしやすくなる。

自分の内側の思い込み(ステレオタイプ)が
外側の結果に影響を与えてしまうのです。

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先生の思い込みが生徒に影響を与える

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自分の思い込みだけでなく
大人の思い込みが子供に影響を与えることも
わかっています。

例えば、アメリカの教育心理学者である
ロバート・ローゼンタールが行なった実験が有名です。

彼は、ある小学校で
「ハーバード式突発性学習能力予測テスト」
と名付けたテストを実施しました。

テストの内容は単なる知能テストでしたが、
教師には今後の成績の向上を
予測できる特殊なテストであると伝え、
テストを受けた生徒の中から数名を
ランダムに抽出し、担任の先生に
「この生徒は今後成績が伸びる」と伝えます。

そこで選ばれた生徒とその他の生徒の成績の伸びを
比較したところ、選ばれた生徒の方が
より高い伸び率を示しました。

この実験の結果からこんなことが言えそうですね。

「人は期待をされない時よりも
期待をされた時の方が良い成果を出すことができる」

自分自身の思い込みだけでなく
教師の思い込みが生徒に影響を与えることが
実験でわかりました。

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親の数学嫌いが子供に伝染する

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衝撃的なトピックですが
確かに納得できるものですね。

親の数学嫌いが子どもの成績の低下につながる。

これも調査によってわかっています。
例えば、母親が娘に対して
「自分は数学ができない。」ということを伝えると、
その子どもの成績が落ちてしまう。

さらに最新の研究では、数学嫌いの親が
子どもの数学の宿題を手伝うと・・
なんと子どもの数学の成績が下がりやすくなるといいます。

大人の思い込みが子供に影響を与える・・

私たち大人は肝に命じておきたいものですね。

最後までお読みいただき
ありがとうございました。